BIG ISSUE日本版は面白いですよ

ビッグイシューロンドンで始まった、ホームレスの人が売る雑誌です。日本でも大阪・東京を中心に販売してます。ワタシは渋谷駅のバスロータリーか新宿の西口あたりで買うことが多いですね。薄い雑誌ですが、けっこう硬派の翻訳記事があって面白いです。日本の雑誌のありがちな視点のありがちな意見に食傷気味の方にはおすすめします。

日本ではビッグイシュー日本という大阪の有限会社が発行していて、去年の夏、代表の佐野章二さんのお話を伺う機会があったんです。

この雑誌、販売価格200円のうち110円が販売者の収入になります。最近月刊から月2回刊になりました。1日平均30冊売れれば(うまくいけばそのくらい売れるらしいです)3,300円の収入。簡易宿泊所(「ドヤ街」とかいいますね)が一泊1,000円くらいで、それに加えて3食食べられるんだそうです。佐野さんたちの思惑としては、その時点でもうホームレスではないし、職探しもしやすくなって、雑誌販売は卒業して次のホームレスにバトンタッチできるだろうと。

この話を聞いた時思ったのは、「有限会社として成り立つ規模なのか」「何人のホームレスの雇用を生み出せるのか」ということでした。質問してみると、2004年夏時点で月1回60,000部発行して、5,000部くらい残ると。ということは会社に入るのは最大でも月90×60,000=540万円。これとは別に広告収入があるとしても、営業も編集も印刷も配布も・・・というコストを考えたら、現状では難しいみたいです。

いっぽう販売者の収入総額は660万円。全員が月10万円稼いだとしたら66人。発行回数を増やして、販売場所を増やすことでまだまだ伸びると思いますので、中身のおもしろさを評価してくれる人がもっと増えたらいいなと。

日本のホームレスの特徴って、中年(50歳代)が多いことなんですって。ロンドンなんかだとドラッグにはまった若者が多いらしいんですが、日本ではリストラ・倒産の余波で職を失い、身寄り頼りがないままホームレスになってしまうんだそうです。ビッグイシュー日本版にも販売員の人の身の上話のページがありますけど、当然ですけど本人は働く気充分なんですよね。

今年はじめの日経新聞は「少子化」を特集してますが、子どもが居なくなって、公的年金も危機的状況だとしたら、この先、身寄りのない高齢者ってどんどん増えていきますよね。その中にはどうしようもなくホームレスになっていく人もいるでしょう。「労働力」という面でも、流動性がじゅうぶん供給されないためにホームレスになる人がいるとしたら国全体にとって大きな損失でもありますよね。ほんと、他人事じゃないです。


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