『あなはほるもの おっこちるとこ』(A HOLE IS TO DIG)R・クラウス文、M・センダック絵、渡辺茂男訳

『あなはほるもの おっこちるとこ』
子どもが言葉をどんどん吸収していくのって面白いですよね。

ある子どもに「『かわいい』っていわれるのと『ヘン』っていわれるのとどっちがうれしいの?」と聞いたら「『ヘン』のほうがいい」ですって。「ヘンな子ねえ」とまわりの「自称」大人たちは言うわけですが、大人は大人の言葉感覚でその発言を解釈しているだけで、発言した本人はまた違った意味で言ってるのかもしれませんね。

その子どもが「かわいい」「ヘン」「うれしい」という言葉を、大人が理解しているのと同じように使っているかどうかもわからない(それを言い始めると、私が書いているこの文章も、まったく意図しない受け取り方をされているかも知れない)。

そもそも、言葉という道具を使って世界を切り取るという作業の巧拙は、年齢だけで決まるものではなく、その人が描写するモノや現象に対して持っている関心度によるんじゃないか・・・などと。

今回ご紹介するのが『あなはほるもの おっこちるとこ』[amazon.co.jp]。アメリカの保育園や幼稚園の子どもたちに、いろんなものの定義を聞いて、その答えを集めたのがこの絵本。

本のタイトルになっている「あなはほるもの おっこちるとこ」。その子にとっての穴の存在意義がどこにあるかがわかりますし、「いぬは ひとを なめる どうぶつ」と来れば、ヘタをすれば自分よりも大きい四本足の動物にベロベロやられている図が見えますよね。

出てくる子どもたちの絵が生意気っぽくていいです。子どもは子どもなりに一生懸命世間とつきあっている感じがします。「ては つなぐために あるの」なんて言われるとなんか涙が出てきます。


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